Today's Notables 2002年09月

マーケティングの重要性(1)

代表取締役社長 古市 尚


今期の経営計画ナレッジミックス75では個人個人の能力が引き出せる企業風土(社風)を創りあげることを目標としているが、皆さんは当社の企業風土に変化を感じられているだろうか。今期も残すところ僅か3カ月となったので、今一度、今期の経営計画を達成するべく、各人の行動や業務に対する姿勢を見直していただきたい。

現在はあらゆる情報の入手が容易であり、それに伴い物流も非常に発達している。その結果、競合は国境を超えて存在し、モノを作るだけのことならば、人件費の安い国へと生産が移行して行くことは、火を見るより明らかである。しかし、問題は価格でしか競争ができないモノやサービスであって、技術的な優位性と顧客対応に優位性があれば、価格だけで勝負しなくてもいいわけである。また、それらの優位性はお客様からの信頼を生み、お客様は満足が継続するとリピート性の高い顧客となり、当社にとっては「顧客ロイヤリティ」を確立できる結果となる。 それらの優位性を確立するには、まずナレッジの共有化や個人の能力が発揮できる企業風土が必要であり。それらを実行する一連の活動が我々にとってのマーケティングである。

マーケティングの考え方はMarket(市場)にingがつき、市場を創造するということであり、市場を創造できる仕組みを作ることである。そのためには顧客対応というものを掘り下げてその特性を把握することが重要で、各人がその特性を理解した上で、行動しなければならない。そのことにより顧客のニーズを把纏し易くなり、そのニーズを充足する技術的優位性と競合他社より優れた顧客対応ができる仕組みを作れるようになる。それらが確立されると買い手が増え、市場のなかったところに市場を創り出せたということになり、これが市場創造即ちマーケティングである。

私は過去の商売柄マーケティングの中でも特にサービス・マーケティングという分野を随分と研究してきた。サービスもその特性を理解することにより、サービスの向上が図れることを機会がある度に講演などの題材にしていた。それらの経験から、顧客対応の優位性確立のための仕組み作りを中心に、サービス・マーケティングの重要性を解説したい。

まず、サービスというものがどのような特性を持っているのかを理解しなければならない。サービスというと「○○をサービスします」といってただモノをもらうことを想像したり、機械の修理のことをサービスというが、ここでいうサービスはそのようなものではなく、「顧客対応時の一連の行動」を指しているので、そのことを前提として捉えていただきたい。(つづく)

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