Today's Notables 2003年09月

霊峰 御嶽山にて精神鍛錬(1)

代表取締役社長 古市 尚


前社長は当社が比較的弱い食品機械業界との繋がりを強めようと、社団法人 日本食品機械工業会(以下日食工)に入会し、生前はその会で青年部の部長を務めるなど積極的に参画していた。私もその意思を継ぎ、なるべくその会には積極的に参加することを心がけている。

日食工の会長は尾上(おのえ)さんとおっしゃる方で、本業(尾上機械、本社:名古屋)もさることながら日本を代表する登山家としても著名な方で、毎年日食工会員のために「猿でも出来る夏山登山」(簡単という表現でよく使われるが、山登りばかりは猿に勝てそうにないので改め)「ゴルフ気分で行ける夏山登山」を企画されている。昨年はラッキーにも?日程が合わず参加できなかったが、会合の度に夏山登山に行かれた方が楽しい(苦しい)思い出話をされるので、徒歩では甲山(兵庫県西宮市のシンボル、標高309m)しか登ったことのない私ではあるが、行ってみようかナという気になった。

とにかくこの企画は前出の尾上さん主宰なので山岳ガイドはヒマラヤニストの田辺氏であり、シェルパにも本格的な登山家が付く。尾上さん曰く、「ゴルフができりゃ、なんてことないコースだよ」だが、過去に参加された方は「落ちたら一巻の終わりというような断崖絶壁を命綱もなく歩いた」という経験談もある。念には念をと登山好きの友人に確認してみたら、今回の目的地である御嶽山は3000m級の山としては、富士山より楽チンで小学生でも登れる山だという話をしてくれたので、重い腰も上がり参加することにした。とは言え日本人としては恥ずべきか、富士山にも登ったことはないので、その例えも本質的に理解していないことに後で気付いた。

一日目は午後3時に木曽福島駅に集合後、車で来られた方に分乗し、宿泊先の旅館へと向かった。おんたけスキー場の中腹辺りに位置していた宿泊先まで駅から約50分かかった。 その後、温泉、バーベキュー、花火、部屋に集まっての宴会と0時近くまで楽しい時間は続いたが、翌朝は6時に朝食をし、7時にまた車に分乗して、目的の御嶽山7.5合目の駐車場まで車で上がった。御嶽山は標高3067m、山頂に今なお蒸気が噴き出しているコニーデ型火山で、信仰登山の霊山として全国に知られている。7.5合目というと標高が約2200mで標高差800mを徒歩で登ることになる。気温はちょっと肌寒いほどで、青空の中に雲が多めにかかっている、登山には絶好の天気だった(らしい)。総勢26名の団体でレベルごとに4班に分けられた。レベルといっても私のように初参加も多かったので、「見た目や年齢」が班分けの基準となったのだろう。悲しいことに過大評価していただき、私は第2班に入れられた。1班は過去3回の日食工登山経験組みで、第2班はそれに順ずる実力を持つものと評された。3班、4班は過去の登山で問題児だった方と、ご年輩でマイペースを保ちたい方を中心に構成されていた。シェルパの方が丹念に準備運動を指揮され、リュックの背負い方、ストックのつき方、靴紐の結び方まで指導してくれた。さて、いよいよ出発だ。(10月号へつづく)
最新情報
ニュースリリース
展示会情報
メディア掲載情報
社報shinko〜親交〜
Today's Notables

HOME > 最新情報 > Today's Notables > 詳細

ページの先頭に戻る