Today's Notables 2006年06月

アヌーガフードテック

代表取締役社長 古市 尚


社団法人日本食品機械工業会が主催する海外視察ミッションに参加し、ドイツのケルンメッセで開催されたアヌーガフードテックを訪れた。

ドイツは3年ぶり3回目になるが、相も変わらず景気が悪く、制限速度がない区間が多くあり世界に誇る高速道路アウトバーンでさえ、最近は十分なメンテナンスがされていないそうである。その上、以前はまったく無料だったアウトバーンであるが、今ではトラックなどの商業車はNシステムのようなナンバープレート自動読取装置で、会社に課金されるとのことだった。ガソリンはハイオクガソリンだと1リッター1.4ユーロなので、日本円に換算すると1リッター200円することになる。消費税はスウェーデン(25%)、フランス(20.6%)、イタリア(20%)、イギリス(17.5%)と比較すれば高くはない16%であるが、我々の感覚からすれば異常に高く感じる。また、ユーロが1ユーロ145円と高いので円換算すると何でも非常に高く感じる。現地の人の話によると、どうも東ドイツと統一したことが足を引っ張っていることと、キリスト教民主主義のコール前首相がお金を使いまくったためだと批判していた。現在も失業率は14%を超えるようで、その景気の悪さが数字に表れている。
展示会が開催されたケルンメッセは11ホールからなり、今回の展示会はその内の6ホールを使用して行われた。6ホール合計の面積は100,000m2で東京ビッグサイトの東館が約50,000m2なので、倍の広さである。アヌーガフードテックは3年に一度の間隔で開催されているが、今回の出展企業は1,178社で48%が国外企業。来場者も55%が国外から来ているという主催者側の発表であった。国外とはいえEU諸国であるとパスポートもなしに行き来しているので、日本のように別の国イコール海外という感覚はなさそうだ。 会場内では充填機や包装機などパッケージング関係が2館を占め、その他、食肉関係機器や飲料関連機器が多く見受けられた。
いつも海外の展示会に行って感じるのだが、海外の展示会では多少日本の展示会とは違った様相がある。それは、展示会がただ展示や説明の場ではなく、既存顧客とのコミュニケーションの場であったり、普段お世話になった方々へのお礼の場であったりすることである。その証拠に今回の展示会でも大手企業は会場内のレストランを借り切ってお客様のサービスをしていた。中小の企業では会期中の夜に宿泊先のホテルでパーティーをしているところも多い。展示されていた機器類に関しては3年前にアヌーガに行ったこともあり、見たこともない新しいものや画期的なものは見つけられなかったが、コンタミネーションやトレーサビリティへの関心は高まっているようで、洗浄性に優れたものであるとか製造状況が記録できる機構のものが目立った。
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